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サーカスと喉の小骨

  春休みサーカスに行ってきた。うちの親が孫のために張り切って、一番前の席、ど真ん中のチケットを取ったという。

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私は、サーカスには特に興味がなくて、いやどちらかといえばマイナスイメージがあった。

マイナスイメージの要因のひとつになっていたのは、以前動物愛護団体が駅で配っていたチラシである。

そのチラシの主旨は、世に出回る毛皮製品やダウンコートの羽毛が、いかに残酷な手順工程で作られているか、という内容だった。
その他、フォアグラをはじめとする食肉への批判と共に、サーカス等でショーに出される動物の訓練自体も虐待にあたる、という記述がされていた。

そのチラシを見て以来、私は昔買った毛皮の襟巻きを使うことが出来なくなってしまった。なんとなく後ろめたさみたいなものを感じてしまって。

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どっかで目にした誰かの否定的な物言いが、急に思い出されて喉に刺さった魚の小骨みたいに感じることはある。

2016/03/02 12:03

どっかで目にした誰かの否定的な物言いが、急に思い出されて喉に刺さった魚の小骨みたいに感じることはある。 - goldhead のコメント / はてなブックマーク

まさに動物愛護団体のチラシは、私の喉の小骨になったのだ。

せっかく一生懸命ブラック企業で働いて、貧乏OLが思いきって買った毛皮の襟巻き。
そもそも、襟巻きになってる時点でその動物は殺されているので、実際製品を使わないと、ミンクも浮かばれないかもしれないのだが。

ちなみにサーカスが苦手なもうひとつの理由は、祖父の姉の死因だ。

祖父の姉が幼い頃サーカスを見に行ったのだが、その際空中ブランコの役者が演目中に落下。直撃された祖父の姉は、そこで負った脳の障害が原因でてんかんになり、後に幼くして亡くなったという。

いやいやいや。
怖すぎやろ、戦前の日本無茶苦茶やな。

祖父は「あの時代やからなあ」で済ましていた。私はそのエピソードが強烈すぎて、サーカスこええ、昔の日本こええ、と震えるばかりだった。

さらに余談ではあるが、祖父の妹は、和歌山の磯ノ浦で海水浴中に溺れて亡くなった。祖父の母は、戦時中の混乱の中で癌になり、まともに病院にも行けず亡くなった。

「あの時代」を生きた人達にとって、死というものは、今と比べてあまりにも身近だったのだ。

さて、そんな私が、今回サーカスに行くことになってしまった。

動物達に関しては「きっと団員に愛されて訓練されてるんだ、きっとそうだ、ショーが終われば皆うんと愛されてるんだ。サーカスの動物がみんな可哀想だと決まってないはず」などと、自分で自分を何度も納得させた。

そして、平成の、戦後の空中ブランコは、絶対に落ちてこない。これを信じるしかなかった。
で、実際どうだったかというと。


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落ちてこなかった。当たり前である。

でさ、なんていうかさ、サーカスってエロいのです。本当に。


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いや、こんなふうにお尻がぷりっとしてる衣装だから言ってるんじゃなくて。


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例えばこういうさ、ボディラインピチピチのレオタードを着て、男女が身体を密着させてるの。
見つめあって、抱き寄せて。演目の最後にチューするの。

サーカスは、全国各地を旅している。同じメンバーで、ずっと一緒に。

若くて健康な、美男美女がずっと一緒に。テラスハウスどころじゃない。絶対、恋するよ。やってるよ。
そしていつか別れも来るかもしれない。それでも、ショーの間は毎日、身体を寄せあって相手を見つめるという

だいぶエロいと思う。

なんだか凄いものを見せつけられた気持ちになった。

で、肝心のうちの娘の反応だが、とにかく気が小さくて心優しい子なので、ピエロが不当に怒られて会場の笑いを誘うというシーンですっかり気分を沈めてしまった彼女。

人が怒られたり、争うシーンが嫌いなのでプリキュアアンパンマンも見れないこの子にも、サーカスは少々刺激が強かったようである。
そして、あれほど心配していた動物達が、なんとこのサーカスでは一匹もでて来なかったのだった。それはそれで、ガッカリしたような、ほっとしたような。

ああ写真が横だな、まあいいか。