不器用であるということは

とりわけ、男が不器用なのは、器用であるよりも、深く人を惹き付ける魅力になるのかもしれない。

高倉健じゃなくて、見沢知廉を知ってそう思った。

才能があった。そしてルックスも良かった。
この条件さえあれば、適当に雑誌連載を持ちながらテレビに出演、適当なコメントを垂れ流すだけで、サブカルモテオヤジとして食うに困らないどころかかなりの地位を築けていたのではないか。

そもそも、ルックスが良いというのは、神様から生まれつき大きな下駄を履かせてもらっているようなもので、どの世界で生きるにも絶対にプラスに作用する。

そんな好条件にありながら、見沢知廉氏の生き方は、どこまでも真っ直ぐに文学だった。不器用だった。

だからこそ、惹かれてやまない。