珍獣ヒネモスの枝毛

全部嘘です

2018年の思い出と、人類の進歩と調和

 

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はじめに

今回書くのは2018年12月の話である。

ずっと「書かんとなあ~」と思って気がたのだが気が付いたら2022年で、コロナももう2年目で、世の中はすっかり様変わりしていた。

 

なぜこんなに書くのが遅れたかというと、実はこれには私なりの明確な答えがある。

はてなブログに写真をパソコンからアップするのが大変面倒くさい仕様になっているから」

これのみである。

以前書いた奈良交通バス日記

mikimiyamiki.hatenablog.com

 

の時は、スマホから写真をアップしたのでそこそこ手軽だったのだが、あれはあれで別の問題が発生した。

写真が汚いのだ、ギザギザしている。

 

そこで今回はパソコンから写真をアップしてみたのだが、これがほんまにめんどくさかった。いや面倒だと言ってもAmazonフォトからパソコンに写真をダウンロードし、それをまたはてなブログにアップするだけのことで、ほんのひと手間でしか無いのだが、そのほんのひと手間が煩わしくて、私は2018年12月の出来事を、ずっと書けずにいた。

 

横浜からの友人を、万博公園に案内する

私は生まれも育ちも関西である。現在は兵庫県阪神間在住、大阪の会社にも数年勤めていた。

そんな私が、東京方面から大阪に遊びに来る人がいたとき「どこに行くのがおススメですか」と訊かれたら、必ずここに行って欲しいと答えている場所がある。

絶対に後悔はさせない自信がある。

それがここだ

www.expo70-park.jp

 

万博記念公園である。なんだここか、と思った人もいるかもしれない。太陽の塔は、その存在を知らない人はいないだろう。

 

しかし、実際に太陽の塔を見たことがあるという人、特に関西以外の人は、そう多くは無いのではないだろうか。

 

頼むから、死ぬまでに一回は見ておいてほしいのだ、太陽の塔を、その目で。

 

きっと、圧倒されてしまうから。そのパワーに。そしてその魅力は、たとえ写真を高画質でアップできたとしてもこんな画面では伝えることができない。

 

2018年冬、横浜から友人が関西に来ることになった。彼と会うのは既に何度目かだったのだが、いつも私が大船の親戚たちに会う時のついでに横浜方面を案内してもらうことが多かったので、向こうがこちらに来て大阪を半日一緒に歩くというのは初めてだった。案内するのはここしかないと思っていた。

 

「散歩王」を片手にいざ万博念公園へ

その時、ちょうど私がデザインを担当させていただいたカードゲーム「散歩王」が発売されたばかりだった。

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このカードゲームは、街歩きに関するお題が書かれており(そのカードの文言一枚一枚がすでにもうそれだけでも面白いのだが)、カードの遊び方としてはまず、ランダムにカードを引き、そこに書かれたお題にあった風景や道端で見つけた変なものなんかを当てはめて楽しむ、というものであった。

※カードについての詳細はこちらの記事をどうぞ

sanpoo.jp

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しかし今回は、万博記念公園を歩くのだ。のちほど紹介するが、おもろい展示の宝庫国立民族学博物館

にも当然立ち寄る。というか、むしろここがメイン。

 

そう、万博記念公園は、太陽の塔だけではないのだ。

www.minpaku.ac.jp

ここがね、もう本当に素晴らしい博物館でね。

一日居ても足りないぐらいコンテンツが濃いのです。万博記念公園ってなにもの?!ってなる。

 

とにかくそんなわけで、この日は横浜からの友人とエキスポシティで待ち合わせた。

そして、お題のカードに負けず劣らず今回は風景のほうも濃いので、カードの遊び方をちょっと捻って「見つけたものに対してどのカードのキャプションがしっくりくるかを探すゲームをしよう」ということになった。

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ということで、入場券を買ってさっそく公園に入る。


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どのキャプションも「太陽の塔」の説明だと思うとじわじわ面白い。

 

で、あれだけ冒頭で「太陽の塔すげえすげえ」ていっておきながら、この日、私はまともに正面から太陽の塔の写真を撮っていない。ごめんなさい、もう何回も見ていて、何回も毎回感動するけれど、さすがに写真は毎回とってなくてですね。

あと、写真ではやっぱ伝わらないのです、太陽の塔の「圧」は。

 

太陽の塔について語るならば、写真よりこの「万博記念館」から説明したほうが良いだろう。

 

EXPO’70 パビリオン | 万博記念公園

www.expo70-park.jp

万博記念公園はとても広い。国立民族学博物館太陽の塔も、公園内にあるのだが、もうひとつ初めてここを訪れる人には押さえておいてほしい施設がこちらである。

「EXPO70パビリオン」。

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内部には、1970年万博の、当時の貴重な記録・資料が保存されている。

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今身近にある色々なものが、大阪万博から始まった。

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そしてこれ。

私がここに来た時、いつもここで、このフレーズに、しびれてしまうのだ。

「人類の進歩と調和」

EXPO70のテーマ。めちゃくちゃかっこいい。こんなコピー、ある?

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戦争から復興したこの国が、世界に「どうだこれが日本だぞ」って、ここで見せたわけですよね、当時の技術人力すべてを駆使して。その最高峰が、太陽の塔だったわけで。

 

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こちら、展示されている模型なんですが、当時の太陽の塔はこんな感じで屋根がついていたのですね。

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広大で、巨大な。こんな塔を作る技術は、今の日本にもあるのかもしれない

 

でも、こんなものを、つくる元気があるのか?と問われたら。

 

今の日本に、こんなバカげた、こんな魅力的な、でかい、怖い、カッコいい、こんな塔を作って、しかも当時はこれを作って万博が終わったら全部壊そうとしていたわけで、ああ、数か月後に壊されるもののために、こんな空間を作る才能やら気力が今の日本……いや世界にあるのだろうかと、思ってしまうのだ。

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この記念館は、当時の日本の生命力に圧倒され、感動してしまうこと間違いなしである。

 

おまたせしました国立民族学博物館

さて、ここからいよいよこちら、国立民族学博物館へ。

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まず入り口のこの空間、何もまだ始まっていないのに、すでにもう素晴らしい。

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さあそれでは、散歩王カードを片手に、中へと参りましょう。

www.minpaku.ac.jp

 

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内部はこういった世界中の民族に関する展示が膨大に。

そこに勝手にキャプションをつけていく。

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この監督に変わってから全敗らしいです。何のスポーツなのでしょうか。

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目立ちすぎやろ、アジト

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第四の家来のキャラ濃すぎて消されたな

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控えめなあの子の趣味すげえ

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このカードが気に入ってしまった

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どこがやねん

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バカの走馬灯ってだけでもう面白い

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ひどい

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あかん、カードのお題と展示がどれもしっくりきすぎて腹がよじれる

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ひととおり笑った、しんどかった。

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展示見るの楽しいなあ。もちろん

f:id:mikimiyamiki:20220206112716j:plainカードがなくても時間を忘れる。

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中東のコーヒーやさん。こんなスタイルで飲んでみたい。

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まだまだ写真はあるのだけど、このあたりで。

 

最後に

この日は帰りに梅田のマズラに案内した。

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大阪駅前ビルは、私が大阪勤務時代に毎週訪問していたクライアント先があって、この喫茶店もよく来ていた。昨今のレトロ喫茶ブームで今は若いお客さんも増えているらしい。以上、2018年の思い出でした。

 

なんせ古い話で、記憶に残っていない曖昧な部分も多い。

でも、万博記念公園の素晴らしさは、伝えることができたのではないだろうか。

 

さて、来る2025年、大阪万博が再び開催されようとしているわけだが。あのEXPO70のような、伝説の万博はもう日本では開かれることはないのだろうな、と思う。

誤解しないでいただきたいのは、私は何でもかんでも「昔はよかった」というつもりは毛頭ない。

むしろ、いろんなことが昔よりも今は確実に良くなってきていると思っている。特に子供や弱い人を取り巻く環境はずっと改善されていると思っていて、まだまだ膿を出し切っている過渡期ではあるのだろうけれど、昔の日本はもっと酷かった。

 

しかし、それはそれとして、1970年の大阪万博は素晴らしかったんだと思う。ここに来ればそれはわかる。当時を生きた人の熱さも。

人類の進歩と調和、このフレーズに、私はこれからもしびれ、憧れ続けるんだろう。

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