その人の日記は、決まったメンバーにだけ公開される限定記事である。
そして、私は、その人の日記を読ませてもらうことのできる読者のひとりだ。その日記には数名の読者がいて、いつもコメント欄には同じアイコンが並ぶ。
私は勝手にその人たちを友のように思っていて、いやきっと皆さんそう感じているのではないか、という、不思議な感情をもって、その方の日記を読んでいる。
今日更新のあった内容で、その人は、私たちは「青い糸」でつながる関係だ、と書かれていた。青い糸とは、Wi-Fiの登場する前、インターネットと端末をつなぐ青いLANケーブルのこと。とても、面白くて、素敵な表現だなあと思った。
その方は、運命とか、赤い糸という表現をあえて今まで使ってこなかったとも書かれていた。たしかに、言葉にするとなんだか仰々しい。
例えば「運命の人」という表現、これはいかにも恋愛真っ最中ハッピー、といったニュアンスを含むことが多い。
しかし、ある時、なに気なく見ていた女性誌星占いのページにこんなことが書かれていたのを私は思い出した。
『運命の人というのは、白馬に乗った王子様ではなく、あなたが気づけばいつも心に描き、あなたの日常の行動を変えてしまう人を言うのです。つまり、その人の存在で行動が決まる、イコール、未来と運命も変わってくるということ。それは必ずしも結ばれる相手とは限りません。しかし、あなたの行動の動機付けと未来を変える力のある人を、運命の人というのです』
みたいな、内容。
正直、星占いなんて、余多記事である。片手間に読む暇つぶし。
でも、私はこの「運命の人」の定義に、とても感銘をうけたのだった。誰かを思って行動する、それこそが運命を決めていることに違いないのだと。
ふたたび話を赤い糸、青い糸に戻す。
先日、私がその人の日記コメントで紹介したのが手嶌葵の「赤い糸」だった。他にも、人と人とをつなぐ糸を表現する好きな歌がいくつかある。スピッツの「夜を駆ける」もそう。
この歌は、イントロのピアノからしてもう、しびれるので、まずイントロだけでも聴いてもらいたい。そして私がすごく好きな歌詞の部分が
「似てない僕らは細い糸で繋がっている よくある赤いやつじゃなく」
という表現。
よくある赤いやつじゃなく。
しかも、『似てない』僕ら。
何もかもすごく儚い感じがする。とても切ない、でも、二人の強い結びつきを思わせる一曲で、聞いていて胸がしめつけられるような思いがする。
ただ、世の中は色んな人間関係があって、赤い糸、太くしっかり結びついたものばかりじゃない。
絡まったりもするし、浅く遠い結び付きが、逆に心地よかったり。それでも、繋がれたことが、すべて奇跡で運命だと私は思いたい。
女性シンガーAimerの「蝶々結び」の歌詞、https://sp.uta-net.com/song/212623/
二人は「結ばれたんじゃなく結んだんだ」というのも私は好きだ。受動的ではない関係性の強さを感じる。
最後は、やはりこの歌で締めくくるとしよう。http://j-lyric.net/artist/a000701/l0000fa.html
VIさんの思い出の曲であり、私の大好きな中島みゆきの「糸」。